洋服と着物の違いとは?
日常着が洋服となっている現代。
生まれた時から、洋服をきている私たちは、どこに意識を向けていると思いますか?
前回から少し時間が経ってしまいました。。。
今日もありがとうございます。着物道の谷です。
私たちは、毎日の生活の中で、衣服を着ていると、頭では意識していなくても、カラダで意識しているところがあります。
それは、縫い目。。。
洋服は、肩・脇に縫い目があります。
縫い目があるだけで、私たちは無意識のうちに意識が向いています。
では、着物はどこに縫い目があるのでしょうか。。。
着物は、背・脇に縫い目があります。
着物と洋服の大きな違いは、背と肩のどちらに縫い目があるか、
そして、直線裁ちか 曲線裁ちかです。
肩に意識が向くということは、横(水平)への意識が生まれます。
背に意識が向くということは、縦(垂直)への意識が生まれます。
直線裁ちである着物は、裾や袖や腰以外は垂直の縫い目になり、衣服とカラダに空間を作っています。
曲線裁ちである洋服は、肩袖や襟は曲線を描き、衣服とカラダが沿うように作っています。
小さな違いですが、これは大きな違い!
着物からわかるカラダのこと
背骨を中心とした縦(垂直)への意識 は、左右のバランスも見ることができます。
着物は背中心に縫い目があり、左右対称に作られています。
そのため、後ろから着姿を見てみると、首の状態、襟の開き具合、肩の左右差、 肩甲骨のバランス、 骨盤のバランスが整っているかをチェックできます。
そして、横向きになったときには、同じように垂直に縫い目があるので、前のめりになっていないか、腰が沿っていないか、胸が張っていないかなどをチェックできます。
前を向くと、半襟の左右の出方、おはしょり、裾線。。。と、チェックできるところがあるのです。
さらに、帯もカラダのバランスを伝えてくれます。
たとえば、帯揚げ。。。
たとえば、たれ先。。。
実は、私たち日本人は、長い年月をかけて、自然にカラダが軸を意識するような衣服を作り出していたのです。
毎日のことだから、無意識にカラダが感じ取るようになり、自然と訓練していた、というわけです。
すべては、気付くことから始まります。
次回は、気づきについてお話をしたいと思います。
今週末は、桜も満開ですね!
今日で3月も終わり、明日からは新年度の始まり、素敵な一日でありますように!
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