『楽』の先にはあるものとは。。。
今日もありがとうございます。着物道の谷です。
アナログからデジタルへ、変化した平成。
平成になって28年。。。
『便利』を追及し、世の中は、すごい変化を遂げてきました。
電話は、黒電話からプッシュフォンになり、電話から線が無くなり、外にも持ち歩けるようになりました。
テレビは、アナログから、すべてデジタルへ。
レコードがなくなり、CDでもなく、インターネット配信。
買い物もインターネットで。。。
平成は、動かなくても、何でも手に入る時代となりました。
日常生活では、ダイヤルを回すことがなくなり、ドアノブも回さず、蛇口も捻ることがなくなりました。
家では、部屋の境目もフラットになり、バリヤフリーが当たり前。
お母さんは、針を持たなくても、雑巾は100円ショップで揃います。
雑巾を絞ることも減り、紐を結ぶことも少なくなりました。
無線が当たり前なので、コードが絡まる煩わしさもなくなりました。
掃除は、機械が自動でキレイにしてくれます。
昔は当たり前だった『日常の煩わしさ』が、どんどん消えている時代です。
生活するうえで、どんどん『楽』になっていったおかげで、私たちは時間を手に入れることができました。しかし、なぜか、『心のゆとり』が消えてしまいました。
いつも時間に追われている毎日。。。
『楽』になって空いているはずの時間は、何に費やされているのでしょうか。。。
『面倒』から生まれる心の軸
みなさんは、
時間が足りない
そう思うことは、ありませんか?
『楽』を選択してきた人生は、本来ならば、もっとゆったりと時間の流れを感じられるはずです。
でも、今の私たちはどうでしょう。。。
なぜか時間に追われているような感覚になってしまう毎日。
どうしても、先へ先へと意識が向いてしまいます。
先へと意識が向いていると、常に次にやらなければいけないことが頭にあります。
『楽=ゆとり』を選択したはずなのに、なぜか『時間に縛られている 』
『生活のゆとりではなく、時間の詰め込み』
だから、ちょっとしたことが『面倒くさく』なってしまう・・・
ちょっとしたことで、『焦る・ぎくしゃくする・慌てる』
「面倒くさい」という感情は、自分が我慢しなければいけないとき、自分がやらなければいけないというとき、誰かに強要されたときに沸きあがる感情です。
日本人が長い間に育んできた衣食住から生まれた伝統文化は、『間』を大切にしてきました。
『間』は、『時間のゆとり』であり、『人や物との距離感』であり、『心の余裕』でもあります。
忙しい毎日、詰め込みすぎの毎日だからこそ、『面倒くさい』に向き合う時間も必要なのではないでしょうか。
『面倒くさいを楽しむ』
先へ先への自分から、後ろを感じられる自分へと軌道修正できる、『面倒な着物』だからこそ、教えられることがあるような気がします。
桜も散り始めましたね。
今週末は、旧暦の桃の節句です。
今日も素敵な一日でありますように!
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