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【着物道通信No.68 季節の先取りを好むのは】

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季節の先取りを好むのは

きものとは心身ともに自分を高める衣服!!
もっとも輝く日本女性になるための着物道 谷加奈子です。

2019年4月5日は、「新月」。

新月とは
月の満ち欠けのリズムに合わせて
約29日に一度、新しく月が生まれる日。

「新しく生まれる」って素敵な言葉ですね。
新しいこと始めてみませんか?

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◆◇新元号「令和」について◇◆
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日本全国、いやいや世界が注目していた
元号が発表されましたね!

「令和」の由来は
万葉集(巻5)の
32集の序文ということで
早速、万葉集に注目が
集まっています。

今日のメルマガは
万葉集に焦点をあてて
お話していきます。

万葉集には
4500首余りの歌が
詠まれています。

その中で
梅を歌った歌が
119首も載っていることを
ご存知ですか?

梅は、万葉集の中で
萩に次いで
多く詠まれています。

新年号の由来となった歌も
梅の花を歌った歌でしたね。

万葉集巻5にある32集は
天平2年の正月13日に
大宰府の長官である
大伴旅人の邸宅で
宴会が開かれた時に
集まった官人たちが
詠んだ歌を指します。

その32集の序文の一部が
新元号の由来となりました。

序文とは
歌が詠まれた時の背景を
記しています。

初春の令月にして、
氣淑(きよ)く風和ぎ
梅は鏡前の粉を披き
蘭は珮後の香を薫す

「令月」は、陰暦2月の異称。
「何事を始めるにも良い月」
「めでたい月」
という意味があります。

わかりやすくいうと

初春のめでたい月に
気持ちよく風が和らぎ
梅の花は
鏡の前で白粉をはたく
女性のように白く
蘭の花は
まるで身に纏うお香のように
良い香りがしている

となります。

春の暖かな日差しの中で
梅が咲き乱れている
情景が浮かんできますね。

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◆◇季節の先取りを好むのは◇◆
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なぜ、こんなに万葉の人々は
梅を愛していたのでしょう。

万葉の時代は
まだまだ
異国文化の影響を
強く受けていた時代。

どの時代も
異国文化は
目新しく
心を動かされる
ものですね。

遣唐使によって
日本に伝わった梅は
かわいい花を咲かせ
香りも良く
魅了したのでしょう。

奈良時代の花見といえば
梅だった意味が
わかりますね。

また、梅は、春の訪れを
真っ先に知らせる花で
万葉集にも
春の訪れの歌が
詠まれています。

昔から日本人は
季節の訪れを
大切にしてきました。
季節を先取りしてきました。

それは、視覚、触覚
五感を使って
自分のカラダを
カラダの調子を
季節に向かって整え
カラダに浸透させたからです。

私たちの祖先は
こうして衣食住
すべてを使って
自分のカラタに
向き合ってきました。

そこには
日本人の感性だけでなく
日本人の生き方が
たくさん詰まっています。

季節を感じることは
生きるすべ。

着物に託された思いは
こんなところにもありました。

着物には
着物をファッションだけでなく
日本人の感性を深めるため衣服。

衣食住という言葉の通り
衣は、一番最初にあげられるほど
大切に扱われてきました。

感性は磨かれることで
美しさも磨かれていきます。

日本人のDNAにある
美しい心を刺激するのも
蓋を開けるのも
花開かせるのも
ご自身の心次第です。

あなたはどこで
キレイを磨いてますか?
感性を磨いていますか?

着物には、ファッションだけでなく、
心身共に成長するための
隠された日本人の智慧と魅力があります。

少しずつ
このメルマガを通して
着物の持つ魅力を
感じていただけたら
嬉しいです。

今日も最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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