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涼しさの演出

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2022年6月29日は、「新月」です。

新月とは
月の満ち欠けのリズムに合わせて
約29日に一度、新しく月が生まれる日。
「新しく生まれる」って素敵な言葉ですね。
今日から新しいことを始めてみませんか?

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◆◇ 涼しさの演出 ◆◇
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前回のメールマガジンでは
「美しさ」について
お話をいたしました。

「美しさ」に意識を向けると
見える世界が違ってきませんか?
心に留めていただけてたら
嬉しいです。

さて、今日はこんな話から
始めてみたいと思います。

「氷室」と銘が付いた
有名な夏の和菓子をご存知ですか?

氷室とは
まだ氷を作る
技術がなかった時代
冬場の氷や雪を
夏場まで保管する
保管庫のことを言います。

当時は今のように
冷蔵庫がなかったので
とても貴重なもの。
権力者のみが
口にできたものでした。
庶民が口にできるようになったのは
江戸時代になってからのことです。

各地にあった氷室は
現在も地名となって
残っています。

昔は、毎年陰暦の6月1日に
貯蔵しておいた氷を献上する
「氷室の節句」という行事があったとか。

京都では
氷室の節句に「水無月」という
氷に見立てた和菓子で
涼をとっていたそうで
今でも、6月30日の夏越祓に
食されています。

茶道の世界でも
6月の主菓子として
親しまれています。

また、他の地域でも
昔から「氷室」という銘の
和菓子が作られており
氷に見立て
目から涼をとっていたのです。
今年は空梅雨からの猛暑。
まさか、最短で梅雨が明けるとは
思いませんでしたが
冷房だけでなく
目からも涼を
感じていただけたら
嬉しいです。

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◆◇ 和菓子だけでない涼 ◆◇
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実は、着物を着ていて
声をかけられる比率は
冬よりも夏にあります。

そして、着物姿を見て
「暑くないですか?」と
声をかけられることはありますが
ほとんどの方が
「涼しそうですね!」と
声をかけられます。

なぜか涼しく見える
夏の着物姿。

着物姿には
涼しく見える工夫が
昔からなされていたのです。
ひとつは着物の色。
全身を覆う着物は
色の占める面積が
洋服に比べて
とても広くあります。

そのため、最初に
色に目がいくので
お召しになる方も
涼しさを感じる
水色やレモンイエローなどの
サマー系の色を
選んでいます。

次に目に映るのが
着物の文様です。

文様には冷たい印象の
雪輪や雪の結晶があったり
これから訪れる秋の文様を用い
秋を感じさせる工夫をしています。

また、素材も
絽だけでなく
紗の着物
朝の着物
羅の帯など
これまた目で涼を取る
工夫がされています。
さて、見た目は涼しいと
思われる着物ですが
下着にも工夫をしています。

汗を出さない工夫
汗を素早く吸い取る工夫などなど。

汗を出さないように
保冷剤などを忍ばせる。

汗を素早く吸い取るために
肌着の素材を吟味する。

涼しく見せる工夫は
色々なサイトでも
紹介されています。
まずは、ご自身に合った
工夫を試してみてください。

着物だから
洋服だからは
関係ありません。

周りの方にも
涼んでいただける
そんな気遣いを
暑くても忘れないでくださいね。

人へのおもいやりが
「丁寧に生きる」ことに
繋がっていただけたら嬉しいです。

着物とは
日本人の豊かで
深い感性を磨くための
着ることで学べる衣。

感性を磨くことで
美しさも磨かれていきます。

日本人のDNAにある
美しい心を刺激するのも
蓋を開けるのも
花開かせるのも
ご自身の心次第です。

あなたはどこで
日本人として備わっている
感性を磨いていますか?

着物を通して
日本人の持っている
素晴らしい能力を
一緒に学びませんか?

着物には、ファッションだけでなく、
心身共に成長するための
隠された日本人の智慧と魅力があります。

着物道では
少しずつ
このメルマガを通して
着物の持つ魅力を
感じていただけたら
嬉しいです。

また、インスタグラムでは
目でも楽しんでもらえるよう
私の着姿も載せています。 
@kimonodo_tanikanako

今日も最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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