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二十四節気と着物

メルマガバックナンバー

2023年4月21日は「新月」です。

新月とは
月の満ち欠けのリズムに合わせて
約29日に一度、新しく月が生まれる日。
「新しく生まれる」って素敵な言葉ですね。
昨日から新しいことを何か始めましたか?

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◆◇◆ 二十四節気と着物 ◆◇◆
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前回のメールマガジンでは
「家紋の表現方法による格」について
お話をいたしました。

なぜ、着物の「家紋」は
背中に付いているのか
日本の衣には
身を守る役目があったこと等
家紋の意味を知り
代々受け継いでいただけたら
嬉しいです。

さて、今日は
「二十四節気と着物」について
お話ししたいと思います。

二十四節気とは
季節の変化を示す指標。

もともとは
太陰暦では
実際の季節とズレが生じたために
季節の変化がより正確に
そして細かく把握できるように
作られた暦です。

夏至と冬至
春分と秋分

そして
立春・立夏・立秋・立冬

季節を8等分にし
さらに15日ずつ
3等分に分けたのでした。

24に分けることで
農作業において
より正確に季節を知ることができ
季節の変化を把握したのです。

とはいえ、今は
二十四節気が作られた時代と
気温も変化があり
季節のズレが生じていますが
木々や植物の変化によって
季節の変化を知るという
考え方はかわりません。

着物においても
木々の変化
植物の変化
生き物の変化に応じて
どんなコーディネートを選ぶかを
決めているので、考え方は同じ。

***************
着物は本来
ルールに縛られるものではなく
季節の変化を感じ
少し先を見て
身に纏っていたものです。
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季節の変化を敏感に感じる
日々の中で育まれた感性です。

着物には
そんなお役目があったのですね。

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◆◇◆ 季節に合わせた半襟 ◆◇◆ 
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先日、着物研究家の先生が

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かつては二十四節気によって
半襟の素材を変えていた
***************

とお話しされていました。

そんなに種類があったのかと
とても驚きましたが
季節を敏感に察知していた
日本人だから
当たり前だったのかもしれません。

残念ながら、
今では、24種は存在していなく
少なくなってしまっていますが
現在、実存している半襟を
季節ごとにまとめましたので
参考にご一読ください

●塩瀬 10月、11月、12月、1月、2月、3月、4月、5月末
●楊柳 5月初旬~5月末(春単衣)、9月中旬~9月末(秋単衣)
●絽縮緬 6月1日~6月中旬、9月中旬~9月末
●絽  6月、7月、8月、9月下旬
●麻絽 6月下旬、7月、8月末
●縮緬 11月中旬、12月、1月、2月中旬
●うずら(鬼縮緬・鬼絞縮緬) 11月中旬、12月、1月、2月中旬

24種には及びませんが
今でも7種類の半襟が
存在しています。

ただ、全てを揃えることも
困難な時代となり
一般的には、塩瀬と絽の半襟で
夏と冬の衣替えをしています。

絽の半襟となるのは
6月の初め頃。
帯、帯揚げ、帯締めと共に
衣替えとなります。

期間は9月の初めまで。

関西では8月末までが
基本となります。

***************
季節の変化に対して
細部に渡り
心を配ってきたご先祖さまたち。
***************

衣食住の最初にくる

*****
*   *
* 衣 *
*   *
*****

昔から受け継がれてきたものには
意味がある。

大切に受け継いでいきたい
日本人の心です。

土を知り
風を感じ
五感を研ぎ澄まし
衣を纏う。

毎日のことなので
少しでも心に留めていただけたら
嬉しいです。

着物とは
日本人の豊かで
深い感性を磨くための
着ることで学べる衣。

感性を磨くことで
美しさも磨かれていきます。

日本人のDNAにある
美しい心を刺激するのも
蓋を開けるのも
花開かせるのも
ご自身の心次第です。

あなたはどこで
日本人として備わっている
感性を磨いていますか?

着物を通して
日本人の持っている
素晴らしい能力を
一緒に学びませんか?

着物には、ファッションだけでなく、
心身共に成長するための
隠された日本人の智慧と魅力があります。

着物道では
少しずつ
このメルマガを通して
着物の持つ魅力を
感じていただけたら
嬉しいです。

また、インスタグラムでは
目でも楽しんでもらえるよう
私の着姿も載せています。 

@kimonodo_tanikanako

今日も最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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