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日本の文化”衣替え”

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2023年6月4日は「満月」

満月は月全体に太陽の光をいっぱい浴びているので
パワフルな月のエネルギーが満ちています。

今月も空で輝いているお月様から
心のエネルギーをいただきましょう。

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◆◇◆ 日本の文化「衣替え」 ◆◇◆
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前回のメールマガジンでは
「養蚕業の未来」について
お話をいたしました。

着物は農業。
神事に欠かせず
たくさんの雇用を生み出す「養蚕」。
日本人の礎として
大きなお役目があることを
知っていただけたなら嬉しいです。

さて、今日は
「日本の文化”衣替え”」について
お話ししたいと思います。

「衣替え」という言葉
制服を着ていた頃は
当たり前に使っていましたが
大人になると
あまり口にしなくなっていませんか?

地球温暖化が進み
クールビズという言葉ができ
「衣替え」という意識が
薄れてきているように
感じるのは私だけでしょうか。

「衣替え」の起源は平安時代。

中国から伝わり
宮中の行事となりました。

伝わった当初
「衣替え」は「更衣(こうい)」と
言っていました。

「更衣」とは着替えるという意味で
その後、天皇のお召し替えの役目を担った女官を
「更衣」と呼ぶようになり
「衣替え」という言葉できたのです。
『源氏物語(第十三帖 明石)』に
このように書かれています。

「四月になりぬ。
更衣の御装束、御帳の帷子など
よしあるさまにし出でつつ」

平安時代は、旧暦4月1日に冬から夏へ
旧暦10月1日に夏から冬へ
室内の調度品も合わせて
衣替えをしていました。

衣の色の襲
衣に焚き染めた香りにも
季節があり
大切にしていました。

大切にしていた理由は
季節を愛でるだけでなく

***************
季節の変わり目に
ケガレや厄がたまると思われていたため
衣と共にケガレを祓っていたのです。
***************

室町時代には
男女別、季節別に
衣替えが行われ
江戸時代へと続いていきます。

そして、江戸幕府は
武士に対して
1年に4回の衣替えを
定めたのです。

旧暦4月1日は、袷(あわせ)、腸抜き。
旧暦5月5日は、単衣、帷子(かたびら)
旧暦9月1日は、袷。3月末まで足袋の着用が可能。
旧暦9月9日は、綿入れ。

袷とは、裏地がある着物。
帷子とは、裏地のない麻の着物。

少ない着物を
解いたりして
着回していたのです。

明治時代に入ると
洋装が公式となり
現在と同じく
夏と冬の2回の衣替えとなりました。

明治時代から今日まで
衣替えは年に二回
変わらず行われています。

変わらず続いているのは
日本人が季節感を
大切にしてきたから。

日本人の感性が豊かなのは
衣替えにも要因があったのですね。

季節感を大切に
日本独自の文化
季節にこだわる国は?
感性を豊かにする。

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◆◇◆ 季節を愛でる日本人 ◆◇◆ 
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世界に四季のある国は
たくさんあります。

でも、四季を愛でているかを問えば
日本に勝る国はないかと思います。

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季節毎に衣替えをし
季節毎にバッグを変え
季節毎に履き物を変え
季節毎に花を愛で
季節毎に部屋の模様替えをする
***************

身近なことを挙げましたが
すぐ思いつくことだけでも
これだけあります。

さて、季節毎に変えるのは
誰のためでしょうか。

ご自身のため?
家族のため?
それともご一緒されるためのため?

もちろん、ご自身のためであり
関わる方全ての方のためです。

なぜならば
季節を先取りすることで
ご自身だけでなく
関わる全ての方に
影響を与え

***************
新たな季節へ
心を整え備えることが
できるからです。
***************

先祖から受け継いだ慣習は
全てに意味があり
私たちを災いから
守ってくれていました。

衣替えもまた同じこと。

全てに意味があり
先祖から
繰り返されてきたのです。

☆☆☆☆☆☆
季節を感じる
☆☆☆☆☆☆

衣替えでも
学ばれてきた
日本人の感性。

***************
昔から受け継がれてきた慣習は
日本人の感性を育ててきたのです。
***************

●衣替えは感性を育てる。●

平安時代から
受け継がれてきた意味が
ここにあったのです。

衣食住の最初にくる

*****
*   *
* 衣 *
*   *
*****

昔から受け継がれてきたものには
全て意味がある。

大切に受け継いでいきたい
日本人の心です。

日本人は農耕民族であり
全てのものに感謝をして
生きてきました。

生活に根ざしてきた
衣食住を今一度見直し
先祖が大切にしてきたことを
改めて心に留めていただけたら
嬉しいです。

着物とは
日本人の豊かで
深い感性を磨くための
着ることで学べる衣。

感性を磨くことで
美しさも磨かれていきます。

日本人のDNAにある
美しい心を刺激するのも
蓋を開けるのも
花開かせるのも
ご自身の心次第です。

あなたはどこで
日本人として備わっている
感性を磨いていますか?

着物を通して
日本人の持っている
素晴らしい能力を
一緒に学びませんか?

着物には、ファッションだけでなく、
心身共に成長するための
隠された日本人の智慧と魅力があります。

着物道では
少しずつ
このメルマガを通して
着物の持つ魅力を
感じていただけたら
嬉しいです。

また、インスタグラムでは
目でも楽しんでもらえるよう
私の着姿も載せています。 

@kimonodo_tanikanako

今日も最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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