着物道情報着物を、あなたと共に

INFO着物道から着物に関する各種の情報をお届けします。

9

日本人は菊が好き?

メルマガバックナンバー

2022年9月10日は、「満月」です。

今日は、十五夜。
中秋の名月ですね。

満月は月全体に太陽の光を
いっぱい浴びているので
パワフルな月のエネルギーが
満ちています。

今夜もお月さまのエネルギーを
たくさんいただいて下さいね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇ 9月の伝統行事 ◆◇
━━━━━━━━━━━━━━━━━

前回のメールマガジンでは
「OFFのある生活」について
お話をいたしました。

着物が切替えスイッチで
OFFの時間を
作っていただけたら
嬉しいです。

さて、昨日は
「重陽の節句」
そして、今日は
「中秋の名月」です。

9月は
昔の習わしを知り
季節を感じる行事が
目白押しですね。

中秋の名月である今夜は満月。
中秋の名月と満月が重なることは
珍しいので、嬉しいですね。

お月見の習わしは 平安時代から。
元々は貴族の行事です。
庶民に伝わったのは
江戸時代になってからのこと。

秋の収穫祭と結びつき
お供物をして
豊かな実りの象徴として
満月を愛で
収穫の感謝や祈りを捧げる
風習となりました。

重陽の節句は
別名「菊の節句」ともいい
被せ綿(きせわた)や菊酒など
菊を用いて不老長寿を願う日。

菊の花は
不祝儀の席に添える花と
思っている方もいるかもしれませんが
古来、菊は薬草として用いられ
延寿の力があるといわれています。

菊のおかげで
700年も生きたという
菊慈童(きくじどう)の伝説は
能の演目にもなっているほど。

医学の発達していない時代
長生きできることは珍しく
人々の祈願でもあったのです。

菊を入れたお酒を飲む。
菊を詰めた枕で眠る。
菊の花に綿を被せ
菊の露や香りを含んだ綿で
身体を清める。

これらは全て
長寿を願って行われてきたこと。

今では影が薄くなり
収穫祭と合わせて
行われている所もありますが
季節の節目として
心に留めていただけたら
嬉しいです。

今夜は、家族で
お団子を供えて
お月さまを楽しんで下さいね。

━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆◇ 日本人は菊が好き? ◆◇
━━━━━━━━━━━━━━━━━

菊は中国原産の花で
紀元前200年頃に書かれた
儒教の経書「礼記(らいき)」に
登場する花「鞠(キク)」が
菊の最初といわれています。

菊は神聖な力を持つ薬として
中国では珍重されていました。

重陽の節句で
菊酒を飲むのも
健康長寿を願うものでしたね。

一説には
遣唐使により
奈良時代に、
もう一節には
この行事も含め
平安時代に
日本に伝わったと
いわれています。

平安時代
宮中では大人気の花となり
薬草として
鑑賞用として
受け継がれていきました。

菊という時には
「米」が使われていますが
花びらが米粒に見立てられ
散らばった米を
一箇所に集める様子を
示したようです。

天皇家の家紋が菊なのは
後鳥羽上皇がお好きで
衣服や刀など
あらゆるものに
菊紋章を付けたことが
始まりのようです。

中国では
権力、尊厳、崇高のシンボル。
高貴な品格と豊かな香りが
日本の貴族や皇室でも
愛されたのでしょう。

現在では
パスポートや
日本の勲章にも
菊がモチーフとして
使われています。

着物でも菊の文様は
数多く使われています。

菊は秋の花ですが
着物では文様により
季節を問わず
着ることができます。

写実的、単独の柄の時は
秋の文様として
デザイン化、総柄では
通年着ることができます。

それは、菊の花が
高貴、高尚
延命長寿、邪気祓いなどの
意味を持ち
身に纏うことで
その願いを込めたからです。

長きに渡り
当たり前のように
願いを込めて
身に纏っていたなんて
どんなに守られてきたのでしょうか。

色々な力で守られている私たちは
幸せ者ですね。

「丁寧に生きる」とは
身近なことから
育まれてきた生き方。

ご自身のために
大好きな人々のために
着物を活用していただけたら
嬉しいです。

着物とは
日本人の豊かで
深い感性を磨くための
着ることで学べる衣。

感性を磨くことで
美しさも磨かれていきます。

日本人のDNAにある
美しい心を刺激するのも
蓋を開けるのも
花開かせるのも
ご自身の心次第です。

あなたはどこで
日本人として備わっている
感性を磨いていますか?

着物を通して
日本人の持っている
素晴らしい能力を
一緒に学びませんか?

着物には、ファッションだけでなく、
心身共に成長するための
隠された日本人の智慧と魅力があります。

着物道では
少しずつ
このメルマガを通して
着物の持つ魅力を
感じていただけたら
嬉しいです。

また、インスタグラムでは
目でも楽しんでもらえるよう
私の着姿も載せています。 

@kimonodo_tanikanako

今日も最後までお読みいただき
ありがとうございます。

RELATED

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP