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着物に必要な3要素とは

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2023年1月22日は
今年最初の「新月」でした。

新月とは
月の満ち欠けのリズムに合わせて
約29日に一度、新しく月が生まれる日。
「新しく生まれる」って素敵な言葉ですね。
昨日から新しいことを何か始めましたか?

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◆◇◆ 着物に必要な3要素とは ◆◇◆
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前回のメールマガジンでは
「着物に流行はあるの?」について
お話をいたしました。

コートの丈や八掛の色は
時代を表しています。
着物も流行りがあること
心に留めていただけていたら
嬉しいです。

さて、今日は
「着物に必要な3要素とは」について
お話ししたいと思います。

ズバリ
***************

「着物に必要な3要素とは」

***************
なんでしょう。

先日
音声SNSの着物ルームで
伝統デザイン研究家の先生が
投げかけた質問です。

この3要素を知っていると
着物を選ぶ時
着付けをする時
新たな目線が生まれるなあと
思いました。

先生も着物を選ぶ時、着る時に
心に留めて欲しい3要素だと
お話しされてました。

それは

●●● 粋・色気・品 ●●●

粋(いき)とは
江戸時代に生まれ
時代に伴って変転した美意識。

「粋でいなせ」という褒め言葉
耳にしたことはありませんか?

粋というと
花柳界(かりゅうかい)を
思い浮かべますが
遊興の場での心意気
身なりや振る舞いが
洗練されていることをいいます。

粋を調べてみると

気質・態度・身なりなどが
さっぱりと赤ぬけしていて
しかも自然な色気があること。

と出てきます。

また、いなせとは、鯔背と書きます。
「鯔(いな)」とはボラの幼魚の呼び名。

江戸時代、日本橋の魚河岸で
働いていた者達のマゲが
その背びれに似ていたために
呼ばれるようになったとか。

魚河岸の若者らしく
威勢がよく
きっぷの良い様をさしていました。

「粋でいなせ」とは
日本人の心にDNAに

*******************
*深く根ざしている格好よさ*
*******************

なのですね。

これは、男性に向けた言葉と
思われるかもしれませんが
女性に向けての意味は

***自然な色気***

頭の中で想像の風船が膨らんできます。

さらに「粋」を深堀してきます。

「いき」の語源は ●☆意気☆●

「意気地」「意気込み」「生意気」など
★やる気や★心構え★などを
表していた言葉でした。

現代でいえば、*気合い*になります。

これが江戸初期の遊郭で
男女の精神的な
「本気」や「純潔さ」の
称美語として使われ始め
「ピュア」を意味する
●粋●の字が当てられたのです。

また

* 女性の色っぽさ */

を表す言葉でもあります。

自然な色気・・・
ここにヒントがありそうですね。

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◆◇◆ 粋から生まれた着物 ◆◇◆ 
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江戸時代の美意識「粋」は
単純美への志向であり
「庶民の生活」から生まれてきた

*美意識*

江戸時代の庶民の服装にも
「粋」がありました。

八代将軍・吉宗の時代は
庶民が派手な柄や色の着物を着ることを
禁じられていました。

なんと、着物の生地は
絹はNGで、木綿や麻のみ。
使える色も
茶色・鼠色・納戸色(藍色)の3色のみ。

納戸色とは
物置の暗がりのような色。
薄暗い様子を色で表した色なのです。

ここで黙っていないのが江戸の職人。

この限られた色から
なんと

*四十八茶百鼠*

という数の色が生まれたのでした。

全ての色に名前が付けられ
派手ではなく
微妙な色の違いを楽しむ
文化が育った時代です。

今でも使われている名前は
江戸茶・利休茶・千歳茶などなど。

江戸の職人に感謝ですね!

それに加えて
着物の柄にも粋が生まれます。

ご存知、*江戸小紋*

遠目には無地に見えるけれど
よく見れば手の込んだ文様や
極細の縞や極鮫などが発展したのが
この時代です。

裏地に派手な模様を
忍ばせることが
粋とされ
トンチのような文様を
理解できる人を「通(つう)」
足りなければ
粋の対義語の「野暮(やぼ)」
行き過ぎれば「気障(きざ)」
と呼んだのです。

*******************
*絶妙なバランスこそ「粋」*
*******************

深堀りすればするほどに
ワクワクしてきます。

加えて「色気・品」が
必要なわけですから・・・

この話の続きは
次回にしたいと思います。

それまで、ご自身の「粋」を
掘り下げてみてくださいね。

着物とは
日本人の豊かで
深い感性を磨くための
着ることで学べる衣。

感性を磨くことで
美しさも磨かれていきます。

日本人のDNAにある
美しい心を刺激するのも
蓋を開けるのも
花開かせるのも
ご自身の心次第です。

あなたはどこで
日本人として備わっている
感性を磨いていますか?

着物を通して
日本人の持っている
素晴らしい能力を
一緒に学びませんか?

着物には、ファッションだけでなく、
心身共に成長するための
隠された日本人の智慧と魅力があります。

着物道では
少しずつ
このメルマガを通して
着物の持つ魅力を
感じていただけたら
嬉しいです。

また、インスタグラムでは
目でも楽しんでもらえるよう
私の着姿も載せています。 

@kimonodo_tanikanako

今日も最後までお読みいただき
ありがとうございます。

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